おこもり生活 33日目 『アメリカンサイコ』
普段だっら絶対観ないような映画のキャンペーン実施中にて選択した映画よ。
ふむ、上級市民に対するアンチテーゼ、社会派サイコホラーというわけね。
子どもがポケモンカードでバトルする如く、名刺のフォントや色、紙質で競い合うNYのエリートサラリーマン。
朝のルーチンは顔パックに筋トレ。
ミニマリストなのか高級そうなアパートにはハイファイ製品とソファ以外には何も置かれていないわ。
お金持ちの家にはスッキリ何も作り込まず、ビンボーな家庭を表現する時はそこら中にものを置きまくるというのが大道具の定番よ。
潔癖なのに道端の娼婦を拾って遊ぶ。その際にもちゃんとお風呂に入れて清潔にしたかチェックは怠らず。
浮浪者をお遊びで殺し、カチンときた同僚や娼婦に斧や電気のこぎりを振り下ろす。
そこに意味なんて求めてもしょうがない、だってこれは思うに都会版『悪魔のいけにえ』。
劇中でも主人公が電話をしながらそのビデオを観てたから、なるほどそういうことかと思った次第。
醜いレザーフェイスの代わりにピカピカのお手入れされたお顔、田舎の一軒家の代わりに都会の高層ビルの一室、家族同居の代わりに一人暮らし、などなど対をなしているわけねー。
その家に入ったら最後、理由も無く不条理に殺されてしまうのよ。
殺人そのものは見せず、前後のカットだけで我々の想像力に訴えかけてきてより恐ろしいという。
面白くなかったら途中でやめようと思ったけど、役者がお上手で最後まで観ちゃったわ。