パリ ああ無情

おしゃれじゃないパリの日常

セザール賞

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トリュフォーの映画音楽から幕を開けた第45回フランスアカデミーの授賞式を見たわ。

素人目から見ても今年の候補作品は小粒ばかり。

マイノリティやダイバーシティの公正さに関するスピーチが多くて、度を越して場を白けさせちゃった方もチラホラ。

社会性の強い作品の中で最優秀作品賞に輝いたのは200万人を動員した『レミゼラブル』。

監督がヴァンサンカッセルとマチュー・カソヴィッツに賛辞を述べていたからやっぱり『憎しみ』にオマージュを捧げたのは間違いないようだわ。

 

 

最優秀監督賞で『私は弾劾する!』のロマン・ポランスキーの名前が読み上げられた時、何人かの女優が抗議の意味で退場したのよね。

作家と作品は別というスタンスをとる人もいれば、許容できない人もいる訳で、このご時世これは致し方ない。

 作品の出来としてはテレビドラマ並みで、大きな力が働いているとしか思えないし。

 

ここ最近の一押しの俳優スワン・アルローがフランソワ・オゾンの作品『バイ ザ グレース オブ ゴッド』で助演男優賞を獲ったのは嬉しかったわ。

ペドフィリアの神父に被害にあった男の子たちが、30年の時を経て告発するという実際にあったお話。

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©️UnifranceTokyo

 

外国語映画賞受賞ははやっぱり『パラサイト』。

司会進行はフロランス・フォレスティ

セリーヌ・ディオンやサルコジのモノマネが上手いコメディエンヌよ。


Florence Foresti : Céline Dion - On n'est pas couché

 

英米の白いアカデミー賞に比べたら白人以外や女性受賞者が多かったのは認めるけど、いまいち盛り上がりに欠けるセレモニーだったわね。

フランス人のスピーチは家族の名前を列挙したり、大仰だったりして一概につまらないのよ。

笑いは彼らの得意とするところじゃないというのがよーくわかったわ。

 

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