パリ ああ無情

おしゃれじゃないパリの日常

パリでミニマリスト

3年前、家の水周りのリフォームを機に、ミニマリストになったつもりの私。

ミニマリズムはインテリのエコロジストの枠を超えて、経済危機の影響もあり、どうやら当地でも市民権を勝ち得たみたい。

こんまりさん、アメリカの次はフランス、って思ってるんじゃないかしら。かわいい顔してやり手だからね。

といっても、アメリカのように消費社会ではないし、古い物を大切にする文化があるから(けち)、メンターがいなくても既に普通に機能しているという。


今日見たテレビのドキュメンタリーでは、不要なもの交換所、ボランティアの修理団体、ハイテク機器の中古販売の紹介と、取り立てて新しいと思うことはなかったわ。

 

その中でアメリカのミスターグリーンという青年が紹介されていて、なんというか、海外のミニマリストは頭一つ抜けていると思ったわ。

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ゴミ箱からまだ食べられるものを採集。周囲を啓蒙する目的もあるそうよ。



日本のミニマリストって、ハイテクはリンゴのブランドで揃えていたり、靴だけは高いものをとか、なんだかんだ言ってマテリアリストでもあるじゃない。

 

ミスターグリーンはフロリダ在住だから、一年中グリーンのTシャツと短パンだけで過ごしていて、みかけはフェイスブックのザッカーバーグさんみたい。あ、足もとは裸足だったけど。

善意の人の庭に自作の掘立小屋を建て、そこで採集生活をしているって訳。庭で採れるかぼちゃや、川で釣った魚が主な食事みたいで、夜は焚火を過ごして過ごす、みたいな、ミニマリストというより原始的な生活で憧れはしないけど、一つの生き方としてはありだわね。

 

1854年に書かれたソローの『森の生活』って本、いまから165年前でも環境破壊に心を痛め、ミスターグリーンと同じような生活の記録だったけど2年限定だったっていうおちだったような。


幸か不幸か長引く不況のおかげで財布の紐も硬くなり、物にも固執せず身の丈にあった生活を送っているつもり。

お皿なんか貸し別荘の方が種類が豊富じゃないかっていうぐらい、最低限しか置いていないわ。

 当地では日本語の本は貴重だという理由で、本棚だけはミニマリストじゃないの。借りるところも無いし。DVDは買わずに図書館で借りまくりよ。


ブックオフで買った世界最古のミニマリスト本、徒然草でも読んでから寝ることにするわ。ボンニュイ。


 

森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)

森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)

 

 

森の生活〈下〉ウォールデン (岩波文庫)

森の生活〈下〉ウォールデン (岩波文庫)

  • 作者:H.D ソロー
  • 発売日: 1995/09/18
  • メディア: 文庫
 

 

 

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